皆さんこんばんは。
先日、新年度だからということで挨拶回りに来ていた出版会社の営業の人といろいろ話してまして、やっぱり話題に上がったのが英語の話。
ほんとに今の中学生の子達は英語ができなくなってきていると。まあ、簡単に言ってしまえば教科書改訂で新しくなった教科書のボリュームについていけなくなっている生徒が増えてるってこと。
私自身も、この教室の近隣の中学校の保護者さんのお話や、英検に参加してくれている英会話の教室さんなどの話を総合すると、もはや中2の段階で約半分くらいの生徒が授業についていけないレベルになってるかもなあという予想をたててたんだけど。その出版業界の営業さんもおんなじような事を言っていた。
ことあるごとにこの秦野地区の学力をディスってしまう(奮起してもらいたい意味で)私としては、この現象はまた神奈川の中でも秦野特有なんじゃないの?と。他の地区ではまだまだ依然と変わらないような成績分布でさ、小学校であまり勉強しない秦野地区だけが、そりゃあ中学でこのボリュームを食らっちゃえば量負けしちゃうよねっていうことだと思ってたのよ。
でも、どうやらそうではなくて、県全体でというより日本の公立中学校全体でこんな感じになっているのかもっていう話をされた。
まあしっかりとしたエビデンスがあるわけでもないから実際にどのくらいの生徒が落ちこぼれているのかはわからないし、あくまでも塾の教師として教えていて感じている肌感みたいなものとして聞いて欲しいことなんですが、ざっくり言えば、
しっかり今の教科書内容を十分に吸収できている上の層が3に対して、
真ん中が1
後の6はかなりやばい!!
みたいな感じになってるなと。
もともと英語は、単語も覚えて、文法も覚えて、文章も読んでみたいな感じでやることがいっぱいあるから、他の科目に比べてできるようになるまでの手間と時間が圧倒的に多いんだけど、前回の教科書改訂で単語量が2倍以上、文法も一部高校生内容が降りてきてさらにやることいっぱい!!どうする!どうする!!状態。
教材会社さんもいろいろ分析していて原因は2つだと言っていた。その内容を紹介しておくと、
1つめは小学校の時の英語の授業では、今でも会話が中心(聞く・話す)に進められていて楽しく授業をしていたのに、中学に入っていきなり文法や文章的な要素(読む、書く)が入ってきて、単語のスペルミスを指摘されたり、文法の細かい点を指摘されてミスが多くなってくる、そうなるとそれまでの楽しかった英語がつまらないものになってしまい、中学になった途端に嫌いになる子が増えた。
2つめはやっぱり今の指導要領では小学校の時点で700くらいの単語をある程度読み書きできるようにしておくことがマストだし、実は文法的な要素も以前の中1内容くらいまではマスターしておけよって感じになっていて、中学1年生の教科書は最初からそれができていることが前提状態でスタートするので、まったく準備をしていなかった生徒が最初の最初の段階ですでに躓いてしまっている。そしてその数がものすごく多い。
と言っていた。本当にその通りだと思う。要は小学校英語と中学校英語の連結の部分がまったくうまくいっていない状況になっていると。(営業さんは小学校と中学校の間でしっかりとした橋がかかっていないと表現していた。)
でね、結論からするとこの状況は次の指導要領の大改訂まではずっと続くだろうし、その事はもう周知の事実になっているわけだから、しっかりと小学校のうちから読む、書くの対策・指導までしっかりやっとけよ!っていう事になってしまうんだけど、
今の小学生やその保護者の方にそこを徹底周知して、しっかり対策するところまでをやるのがなかなか難しい。
やっぱり小学生の気持ちを考えれば、「塾の先生はそういってるけど、実際、単語なんか書けなくても、小学校の授業で困らない」し、大人もそうだと思うけど、いくら周りから言われて頭でわかってはいても、実際に自分の身がその状況に置かれて体感しない限りなかなか実感がわかないっていうのはあるあるだと思う。だから中学になって英語が嫌い・できないになっちゃう子が続出しているんだよね。
そこを一生懸命がんばって今年の塾生には小学校のうちに440個の単語を書けるようにし、この3月からは中学校の英語の教科書に出てくる単語を一生懸命覚えてもらっている。もちろん意味も言えて、書けるレベルまで
。今はすっかり習慣化できたからそこまでこちらの苦労はなくやれているけど、実際このレベルの意識にもっていくまで1年近くかかった。これから中1になってうちに限らず、いろいろと塾を考える生徒さんや保護者さんも増えると思うけど、本当に英語に関しては早めに手をうたないとやばいことになると思う。