例えばA君は1時間で数学の演習が20問できたとする。B君は同じ時間で演習が10問しかできなかったとする。B君はケアレスミスが多かったり、きちんとした途中式の理解ができていなかったりしてとにかくそれだけの時間がかかったとする。
二人は同じ時間一生懸命頑張った。だけどさ、演習量の差で見るとA君はB君の2倍の量をこなしていることになる。
これだといくら同じ時間頑張ったと主張してもテストの点数に差が出るのは当然なわけで。
これがテスト前に他の科目でも、あらゆる場面でも起こっている。例えばA君は1時間で漢字が50個覚えられるけど、B君は30個だった。社会や理科の暗記についても1時間でA君の覚えた内容はB君の2倍だった。
何がいいたいかと言うと、もともと差のある二人が同じ時間勉強しても全くその差は縮まらないということ。
これはもともと学力が足りない子が自分の実力よりも高い志望校を目指すときに必ず乗り越えなければならない試練なわけで。
偏差値50そこそこの生徒が偏差値60の学校を目指そうと思ったら、偏差値60の生徒達と同じ量をこなせるようにならないとまず勝ち目はない。
偏差値60の生徒は偏差値50の生徒よりも基本的に時間当たりでこなせる量は多いわけで。
つまり今回の例でいうならば、A君がこなした20問をB君は2時間掛かったとしてもこなさなければならない。B君は倍の時間をかけても同じ量の漢字を覚えなければならないし、倍の時間をかけても社会と理科の暗記を同じ量だけこなさなければならない。
これって思ったよりもしんどい作業ですよ。
だって全部の教科で2倍時間がかかるんだもん。A君がテスト前1日学校外で4時間くらい勉強したら、B君が同じ量をこなそうとしたら8時間かかっちゃう。
これは絶対に無理ですよ。体調壊しますよ。
じゃあどうすればいいのか。
そもそもA君がテスト勉強で1日4時間の勉強を始める前からB君はテスト勉強を始めなければならない。
テストがない時や夏休みとか冬休みみたいにA君があんまり勉強していないときにB君は必死こいて特訓して自分の地力をあげて1時間で15問くらいできる人になってなければならない。
本気で自分の実力よりも高い志望校を目指すなら。B君がA君に本気で追いつこうと思うなら。テスト前に一緒によーいドンで勉強を始めることがいかに愚かなことか。
こういうことまでふまえて考えるとB君は本当に頑張ったと言えるのかね。
それは確かに頑張ってはいるんだろうけどね。でもその頑張りではA君に追いつくことは永遠にないと思います。厳しいけどそれが現実。
これはB君にもB君の保護者の人にもしっかり理解して欲しい現実なのです。
これは勉強に限ったことではないけどね。スポーツで補欠の選手がレギュラーになろうと思ったとき。格闘技の試合で今まで負けてた相手に勝ちたいと思ったとき。結局は相手よりもたくさんの練習をすること。休みの日に自主練したりさ、居残り練習したりさ。そういう姿勢がまずはないとね。なかなか自分より上の相手には勝てないよね。
つまり頑張るってそういうことじゃない?
この考え方間違ってますかね。
以上 お疲れ様でした。
文責:依田